「いい練習」というのは、決して変わった練習や特殊なメニューであるというわけではありません。“これさえやれば上手くなる”とか“瞬間的に強くなる”といった言葉は魅力的ですが、そういった「特効薬」的な練習の先には必ずひずみや限界が生じてくるものです。
それは、学習し習得するのは選手自身であり、短時間での教え込みは思考力や想像力を奪う危険性があるからです。
大切なのは基本といわれるような内容を、効果的・効率的にやると同時に、選手の試行錯誤を確保することです。時間が足りない、場所が限られる、経験が少ない…そんな状況でもアプローチの仕方や指導の視点ひとつで、チームや選手は驚くような進化をします。仮に中学の3年間で結果が出なくても、次のステージで実力を伸ばす選手を育成する、または新たな可能性や能力を開発することができるはずです。
指導者は常に知識のアップデートが必要です。他の練習の模倣や形式だけのセレモニー的な練習で終わるのではなく、従来の指導者自身の経験に基づいた指導法に新しい風を入れ、「いい練習」を目指して指導を磨いていきましょう!