英語を指導するとき、ついすぐに文字を指導したくなります。しかし、文字指導に入る前に英語の「音」に慣れ、その「音」を自分で操作できる力を養うことが重要です。
例えば、日本語でもひらがなの指導が入るのは小学校1年生。それまでに子どもたちは「じゃんけんぽん!」をして、チョキだったら「チョ・コ・レ・ー・ト」いや「チ・ョ・コ・レ・ー・ト」の方が一歩前に行ける、なんて言いながら遊んだり、またしりとり遊びをしたり、ダジャレを言ったりして、文字を使わない「音」遊びをたくさん行っています。
これらは実は日本語の音韻認識を育てるためのとても大切な遊び。これができたらようやく「文字指導の準備が整った」といえます。「チョ」という音は「チョ」という 2 文字、「コ」という音は「コ」という 1 文字。それぞれの音に文字を充てていくことで、音を文字に置き換えることができるようになります。
翻って英語教育ではどうでしょう? 歌やジングルを聞く、聞こえる音を文字にする、などという活動以外に、英語の音を意識した「音遊び」をみなさんの教室では行っていますか? このワークショップでは、文字指導に入る前に行っておきたい「文字を使わない」音を養う活動を紹介していきます。
■講師:山下 桂世子(ジョリーフォニックス&ジョリーグラマートレーナー/ジョリーフォニックス講師)