ドイツで選手・監督双方を経験した財産を本作に還元
大学卒業後にドイツに渡り、ブンデスリーガ1部でプレー。さらにはドイツで監督も務めた植松伸之介さんの練習メニューをまとめました。ハンドボールの本場・ドイツで行われている練習もあれば、植松さんが考案したオリジナルの練習もあります。日本でもやっているようなメニューでも、少しアレンジを加えてあるので、選手への刺激が違ってきます。
「ボールゲームの本質」が盛り込まれたれた練習メニュー
植松さんの練習メニューのコンセプトは「個を伸ばす」こと。ひとつのことだけやらせたら、日本の選手は優れています。でも、世界で戦うには、同時進行で複数の動きができないと勝負になりません。より早く、より正確な判断も必要になります。植松さんの練習は、一度に沢山の情報を処理するように組まれているので、「練習のための練習」にはなりません。終わった時に、きっと選手は「頭が疲れた!」と言うでしょう。それだけ密度の濃い、短時間でも高い集中力が求められるメニューばかりです。
また映像で紹介しているメニューは、指導者のみなさんでアレンジできるものばかりです。本質を理解した上で、練習のバリエーションを増やしていくことは、指導者自身のトレーニングにもなります。一見ハンドボールと関係のなさそうなメニューでも、視野を広く持ち、スペースを認知して、仲間と連動しながらゴールを狙うといった「ボールゲームの本質」が必ず盛り込まれています。子供たちが飽きることなく、毎日興味を持ってハンドボールを楽しむことが、上達への近道。練習を楽しむ中で、選手と指導者がともに成長できるためのヒントが、この映像に詰まっています。
■指導・解説:植松 伸之介(明星大学男子ハンドボール部コーチ/男子ユース(U-19)日本代表監督)
■実技協力:明星大学男子ハンドボール部