常に高校女子ソフトボール界のトップレベルを維持し続ける、神村学園ソフトボール部。2004年3月に開催された、第22回全国高等学校女子ソフトボール選抜大会では、惜しくも3位にとどまりましたが、3試合のうち2試合は10点もの大量得点を叩き出し、その豪快で攻撃的な打線は見る者に興奮と感動を与えました。今回のシリーズでは、試合で3~4点を取る攻撃的なバッティングをテーマに、神村学園を率いる愛甲監督の実践的な指導と練習法について段階的に詳しく紹介していきます。神村学園では「遊び心」を取り入れながら練習を行っています。攻撃面でいかに野手と遊ぶか、いかにピッチャーと遊ぶか…。そして、その「遊び心」で培った発想力が、試合のいかなる状況にも柔軟に対応できる素晴らしいプレーを生みます。各ランナーがバッターと同じ意識で連係を取り合い、助け合いながら得点を狙います。積極的なプレーで相手にプレッシャーをかけ、守備の乱れを誘います。たとえ一瞬のミスでも逃さない神村学園の攻撃力の強さは、様々な場面でも個々の選手が瞬時に判断し、高い意識で「遊び心」を常に持っているからなのです。