「バレーは円で動く。」 聞きなれない言葉かもしれませんが、これこそ、共栄中学バレー部の基本思考です。四角いコートを丸く使うことで、ボールは内側に集まります。外にボールがはじかれることが少なくなり、自然と無駄な失点が減ってくるのです。本作ではこの考えを基に、パス・レシーブ、スパイクなどのドリルを紹介しています。ただ単にパスをしたり、打ったりするだけでなく、複数の人数が絡み合った、きちんと実戦を意識したものになっています。なんのための練習か、どのように動けばいいのか。選手たちが理解しやすいという点も、この練習法の特徴であるといえます。さらに2巻目では、この基本練習を踏まえたうえでの複合練習を紹介しています。それぞれにテーマをはっきりと持った練習であり、チーム全体の底上げ、個人の能力アップ、高い意識の統一など、多くの結果が望めます。いまひとつ伸び悩んでいるチームや、練習のバリエーションに困っている指導者などにはぜひ参考にしてもらいたい内容となっています。また、御宿監督の選手への声かけにも注目です。中学女子の選手たちをいかにしてまとめ、輝かしい結果を出してきたのか、きっとたくさんのヒントが見えてくるはずです!