現代のスポーツでは、体力(フィジカル)よりも技術(テクニック)が重視される傾向にあります。
これは柔道も例外ではなく、多くの現場で勝利に結びつきやすいテクニック指導に偏ってしまっています。
ところが、その影響から体力(身体能力)は低下傾向にあり「体力がない→高いレベルの練習ができない→理想の技術習得ができない」という、皮肉なサイクルを生んでしまっているのです。
そこでこの作品では、短時間で効率よくトレーニングをするためのドリルと、その考え方について紹介します。
ここでは、柔道選手が身につけるべき“基礎体力”と“動き”について解説しています。ひとくちにトレーニングといっても単に筋肉を鍛え、力をつけたり体を大きくしたりすればいいわけではありません。一度はやったことがあるような種目でも、きちんとポイントを押さえなければ効果はありません。筋肉を鍛えるだけではなく、同時に動きにつなげなくては競技に生きてきません。これまで柔道界にはなかったような、新しい視点が、この作品から見えてくるはずです。
指導は急がば回れ。しっかりとした土台があってこそ、テクニックは身についていきます。選手の未来をつくる、そんな指導を目指していきましょう!
1巻目では基礎トレーニングとして、体力のベースを強化していきます。どこでも行われている腕立て伏せやスクワットも、正しい方法や意識の仕方で結果は大きく変わっていきます。また、コアトレーニングにおいても柔道で使われる体づくりを考慮したつくりになっています。
■イントロダクション