今回お話しする検査法と治療法は、力を使わず、痛みを伴わないまったく新しい方法です。そのため、痛みに敏感な方、高齢者の方にとってやさしく、かつ安全な方法になります。
モーション・パルペーションは、日本ではほとんど行われていない、やさしく安全な関節障害のための検査法です。特に、どのような検査でも分からない関節障害にたいして的確な評価のできる検査法です。この検査結果に基づいて行う治療法が、マイクロ牽引法やモービリゼーションです。これらの治療法の重要点は、痛くないこと、そして、安全なことです。たった1kg程度の力で、驚くほどの効果を上げることのできる治療法です。
股関節や膝関節は、身体のあらゆる部位に影響を及ぼします。この重要な関節を治療することで、股関節・膝関節の異常だけでなく、他の部位の異常も治療することができます。
これらの方法は、ほんのわずかな力を使って操作を行うため、最初は、力のいれ具合が“少し難しいな”と思われることと思います。しかし、この方法を習得すると、“こんな小さな力で、患者さんの訴える症状を軽減させることができる”と実感されることと確信しております。
■指導・解説:中川 貴雄
明治国際医療大学 教授、元Los Angeles College of Chiropractic 助教授、Doctor of Chiropractic(D.C.)、柔道整復師、鍼灸師、日本カイロプラクティック徒手医学会会長、モーション・パルペーション研究会(MPSG)会長