性的なトラウマを抱える子どもたち なにに気づく? どうサポートする?
性虐待や性暴力などの性的な被害にあった子どもが抱えるトラウマ。恐怖や衝撃がどれほど大きくても、絶望がどれだけ深くても、それによってもたらされた心のケガであるトラウマは外から見えにくいものです。
また苦痛が大きすぎると、本人は平然としているように見えたり、「何も感じない」と感情が麻痺したり、記憶そのものを失ったりすることもあるようです。
そんなトラウマを抱える子どもたちのために、周囲の人は何ができるでしょうか?
それにはまず、トラウマに気づく必要があります。
大阪大学大学院人間科学研究科教授の野坂先生は、「何が起きているの?」という関心を持ち、トラウマの知識をふまえて見ていく態度を「トラウマのメガネを使う」と喩えられます。「不安定な行動の背景にトラウマがあるのかもしれない」と考えるだけで、被害者であるはずの本人が「自分が悪い」と自責の念にかられたり、また周囲の人に対して「誰もわかってくれない」「あの人はおかしい」といった非難感情に終始したりするような悪循環を断てるかもしれないと、野坂先生は話されます。
表面に現れていないけれど性被害にあった(あっている)子どもに気づくには何が必要なのか? また性的なトラウマを抱える子どもから相談を受けたとき、どんな心の手当て・サポート・見守りをしていけばいいのか、など、性被害のトラウマを抱える子どもたちに向き合うときに必要な対応を、本講義では事例を交えながらお話しいただきます。
■講師:野坂 祐子(大阪大学大学院人間科学研究科 教授)