腰痛の評価と治療2012
現在、腰痛は有訴受診率・通院者率が常に上位にランクインしている症状の一つです。しかしながら、主な受診先は整骨院・鍼灸院等で、整形外科などの理学療法は結果として「患者さんに選ばれていない」とも言われ、さらに腰痛のある患者さんを一刻も早く疼痛から離脱させる、疼痛に曝さないというのが必要とされています。
そこで、理学療法において早期の疼痛軽減および除去は急務であり、必須となる訳です。
この動画は「腰痛の評価と治療2012」と題し、特に治療にかんしては、ストレッチング(PIR:Post Isometric Relaxation)、腰部脊柱安定化エクササイズを中心に解説しています。
PIRは、疼痛軽減および関節可動域拡大によるパフォーマンスの即時的改善が期待され、他にも筋緊張の改善や筋・筋膜の伸張などにも効果的です。また原因部位のみならず、障害予防も含めて機能的に重要となる筋の筋力強化が可能となり、患者さん自身も治療に参加できる、セルフエクササイズへの移行をスムーズにすることが可能になる有効な手段の一つです。
痛みに対する絶対的治療法が存在しない中、痛みに悩まされている患者さんを一人でも多く減らすために、数ある痛みに対する治療法の一つとしてセラピストの方々にご活用いただければ幸いです。
■実演・解説:伊藤 俊一(埼玉県立大学保健医療福祉学部 理学療法学科 教授)
■撮影協力 :埼玉県立大学