2021年度中学校の新学習指導要領が全面実施されます。2020年度から小学校では英語(外国語)が教科化され、検定教科書を使い学んできた子どもたちが中学校に入学してきます。小学校卒業時にはすでに600~700前後の語彙に触れ、英語を使ってきているのです。このような状況の中、中学校での英語授業の役割は非常に大事になってきます。そして一人ひとりの中学校英語教員に求められる授業の質も大きく変わってくることは間違いありません。この動画では、中学校の英語教師として、どのような視点で授業を行い、どのような生徒を育てていくのかを考えていく契機にしていただきたいと思っています。
今作は、「アクティブに学ぶ生徒を育てる英語授業づくり」と題し、広島の地において数々の新しい授業スタイルを発信している胡子美由紀先生に、その指導方法、考え方などをご教示いただき、多くの先生方に体感していただこうという企画です。ぜひ、この機会に最先端の授業の一端に触れていただき、今後の指導の一助にしていただければと思います。
※この映像は、2021年1月17日(日)・1月31日(日)・2月11日(木・祝)に開催されましたオンラインセミナーを収録・編集したものです。
■解説:胡子 美由紀(広島市立古田中学校 教諭)
○リテリングからより即興性を高めた活動トーキング・バトルへ!
○ワンミニッツ・モノログで発話語数を伸ばす!
○わずか約半年間、授業の中で驚きの変化が見られます!!
今回の授業は、ウォームアップ・アクティビティ(帯学習)から、アクティビティという流れとなっており、アウトプット活動としては、リテリング(暗誦から1歩進めた自己表現)からより即興性を高めた活動の一つとしてトーキング・バトル(簡易ディベート)を行っています。自分の意見や思いを、最終的に即興で英語を話せるようにすることをねらいとしています。
帯活動では、トレーニング的なものから表現力を培っていく活動を取り入れていますが、ワンミニッツ・モノログの活動では、ワードカウンターを用いて中長期的に発話語数の伸びをみていきます。この活動では、発話した後に書く活動を取り入れることで発話語数の伸びにつながっています。そして、これら帯活動と後半の発信型の活動をうまくリンクさせることに留意して授業がすすめられていますが、この授業の中で、生徒たちがペア活動やグループ活動の際にも支え合い、学び合う様子が見られるでしょう。 前作である「E88-S/公開授業:4技能の統合的活用と自律的学習者の育成」の授業と比較していただくと、7ヶ月間で生徒たちの英語力がどのぐらい伸びたかを実感していただけることでしょう!!